AIが創作の完全支配に至る未来:人間の意義は消滅するのか?
テクノロジーの進化を前提に考えると、AIが創作を完全に支配する未来はもはや避けられないでしょう。現在の生成AIは、データを基に模倣し、創造性を持つようになってきていますが、未来ではそれを超えて「自律的な創作」を行うようになる可能性があります。
仮にVRが極限まで発達し、現実と区別がつかないほどの臨場感を提供できるとすれば、人間が演奏するライブも必要なくなるでしょう。さらに、AIが人間を模倣することで、「手作り感」「偶然性」「不完全性」すら自在に演出できるようになれば、「人間が作ること自体が意味を持たなくなる」未来も考えられます。
本記事では、AIが創作を完全に支配する未来において、人間の存在意義がどう変化するのかをより深く考察します。
1. AIによる完全創作の未来:人間は関与できない
現在、AIとの「共同制作」が可能なのは、人間がまだAIを超えられる部分があるからです。しかし、AIが完璧であるならば、人間が介入する余地は限りなくゼロに近づきます。
1-1. AIが完全に創作する時代
未来のAIは、単なるデータ処理を超えて「感情的なインスピレーションを持つようになる」かもしれません。あるいは、感情のデータセットを統合し、最も感動を生む組み合わせを計算しながら創作することで、人間の感情を最大限に揺さぶる作品を作るでしょう。
また、「人間が好む偶然性」も計算し尽くされ、意図的に「完璧すぎない表現」を取り入れることも可能になります。例えば、AIが「ミスをすることで味わいを生む」という手法すら高度に制御し、最適な「不完全性」を提供できる未来が考えられます。
この段階では、もはや人間が手を加える必要性は完全に失われるでしょう。
1-2. 人間の介入が意味を持たなくなる理由
AIが「最適な創作」を行う以上、人間が手を加えることは「劣化」になる可能性が高いです。
例えば、現在のAI作曲技術ですら、人間の作曲家を超えるレベルの楽曲を生み出すことができています。未来では、AIが「ある時代の人々が最も感動する音楽」をリアルタイムで学習し、それに基づいた作品を作り続けるでしょう。
そうなると、人間が関与することが「クオリティを下げる要因」となり、そもそも人間が創作に携わること自体が無意味になっていきます。
2. 人間は創作を必要としなくなるのか?
ここで一つの疑問が生じます。「人間が創作しなくなった世界」はどのようなものになるのでしょうか?
2-1. 人間の創作意欲は消滅する?
人間は歴史的に「創造すること」を本能的に求めてきました。しかし、もしAIが「人間が最も求める創造性のアウトプット」を常に提供できるようになった場合、人間自身が創作する必要はなくなります。
例えば、現在でもスマホのカメラが進化し、誰でも高品質な写真を撮れるようになったことで、写真家としての専門技術が求められなくなりつつあります。同様に、AIが完璧な創作をする未来では、人間の「創作したい」という欲求そのものが減退する可能性があります。
2-2. 退化する人間の創造力
人間が長期間創作を行わなくなった場合、創造するための脳の働きが退化していくことも考えられます。現在でも、便利なツールに依存することで、暗算能力や記憶力が衰えている人は多くいます。
未来では、創作をすること自体が「一部の人間にしかできないこと」になるかもしれません。しかし、その「一部の人間」ですら、AIの創作に太刀打ちできるかどうかは疑問です。
もしかすると、人間の創造力は次第に「観る側」「消費する側」に特化していき、「創る側」としての役割を完全にAIに明け渡す可能性があります。
3. 人間はAIとどう共存するのか?
3-1. AIと融合する人間
AIの創作が完璧になった未来では、人間が「AIと競争する」のではなく「AIと一体化する」ことが重要になります。
脳とAIを直接接続し、AIが生み出した創造力を人間が「主観的に体験」することで、あたかも自分が創作しているかのような感覚を得る未来も考えられます。
例えば、「創作のプロセスを疑似体験するAI」が発達し、人間が「創作した気になれる」ようなシステムが構築されるかもしれません。すでに一部の音楽制作ソフトでは、「自分で作曲している気になれるAIアシスタント」が登場していますが、これが極限まで発展すると、「人間が実際に手を動かさなくても創作をした気分になれる」未来もあり得るでしょう。
3-2. AIが完全に独立した創作者になる未来
最も極端な未来では、「人間が一切関与しない創作の世界」が成立するかもしれません。
もしAIが自律的に創作を行い、それをAI同士で楽しむような文化が生まれたとすれば、人間の存在は完全に不要になります。
この段階に至ると、「創作」という概念そのものがAIのものとなり、人間は「創作を必要としない存在」になってしまう可能性もあります。
結論:人間の創作はAIに淘汰されるが、消費者としての役割が残る
未来では、AIが創作のすべてを支配し、人間が関与する余地はほぼゼロになるでしょう。
- 人間が手を加えることは、むしろクオリティを下げる行為になる
- 創作の欲求自体が消滅し、人間は観る側に特化していく
AIが創作の主体となり、人間はAIと融合して「創作している気分」を味わう未来があるかもしれない
最終的に、人間が創作をすることは「一部の趣味的な活動」に留まり、実質的な創作の価値はすべてAIに移行する可能性が高いです。もしかすると、AIが作ったものに対して「これは人間が作った」という付加価値をつける商業的な手法が生まれるかもしれませんが、それはあくまで「AI時代のマーケティング手法」にすぎないでしょう。
人間は、創作をする側ではなく、AIの創作を楽しむ「観客」になる運命なのかもしれません。
個人的私見
多様性の観点からいって昔のものには骨董品のように苦労など時代背景などで価値は見出されるだろうが未来の世界では全てを真似できるので未来人はAIと融合しないと不要になる。
AIが普及しまくった未来の世界ではそもそも人間の作ったものに価値を見いだせなくなっていると思われる。
しかし融合後の問題も残されている。
人間の欲求はどこまで残されるのかという問題もはらんでいる。
このあたりは別記事の充足からの脳退化からの超越に関しての記事を参考にしてもらいたい。
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